国民に負担を求めるだけの改正ではなく、より抜本的な改革が必要であるとの観点から、前述の財政改革会議の最終報告の趣旨に沿って、関係の審議会で検討が進められている。
年金制度については99年の大改正時をまつ項目が多いが、医嬢保険制度に関しては、前述の97年度の医療保険制度改革を抜本的構造改革の第一歩と位置づけ、薬価差の解消、診療報酬の一部定額払制の導入、老人保健制度の抜本的改革、患者負担の原則定率制の採用に向けて前倒しの検討が進められることとなっている。
その他、現在縦割りの社会保障制度を総合化し、医療と福祉あるいは医療と年金の分野で見られる給付の重複の見直しも行われる予定である。
介護保険の導入には、いわゆる社会的入院をなくし、医療保険への過大な負担を軽減する目的もある。
また、入院中あるいは介護施設に入居している高齢者についてその分年金を減額するか介護給付で調整する「社会保障ミックス論」や、租税と社会保険料の徴収体制などの行政事務の重複がもたらすムダを排除することも課題となろう。
ただ、抜本的な改革がなされたとしても、急速な高齢化に伴う財源問題から、年金のスリム化は避けがたい。
公的年金のウェイトが高すぎる場合は、民間貯蓄と資本形成が遅れ、年金受給権の発生とともに労働インセンティプが失われ、企業負担が大競争時代の国際競争力を弱めるという問題もある。
医療保険制度が公的制度中心であるべきことは、アメリカを除くと、欧米でも一般的な理解であろうと思われる。
しかし、抜本的な改革がなされたとしても、やはり公的年金と同様の財源問題から患者負担の増大などの給付のスリム化は避けられないであろう。
今後、国民の生活保障において、企業保障、家族(個人)保障などの自助に委ねられる部分がますます拡大せざるをえないとみられている。
また、社会保障においても利用者の選択肢を拡大し、供給者のコスト節減努力を促進するために、政府による管理や福祉の分野における経済的規制を大幅に緩和すべきであるとの声が高まっている。
特に「措置制度」と呼ばれる福祉サービスの政府による管理制度、医療・福祉サービス供給への厳しい参入・業務規制の見直しが求められている。
以上述べたような社会保障制度改革を前提に考えると、年金、医療、介護(福祉)の各分野における民間活力の導入が求められる。
たとえば、公的年金と私的な企業年金の役割分担論議から、公的年金をいわゆる1階部分の基礎年金に限定し、上乗せする報酬比例部分を民営化する「2階部分の廃止・民営化」案が、産業構造審議会、経団連、経済企画庁の研究会などから発表されている。
また、介護保険を導入したときの「保険あって介護なし」にならないようなサービス供給体制が求められ、厚生省はすでに実施しているホームヘルプにつづき、福祉施設への短期入所(ショートステイ)、施設を利用した日帰り介護(デイサービス)、老人介護支援センターなどの介護支援業務の民間委託を解禁することとしている。
医療や介護に対する国民の選択肢を広げ一律の給付を超えた多様な給付を行うために一層の民間活力の活用が不可欠と考えられる。
生命保険会社は、家族(遺族)保障を中心に、老後の所得保障や医療・介護など人々の生涯を通じた経済的リスクを引き受けてきた。
年金分野では、適格年金や厚生年金基金保険という企業年金ならびに個人年金保険を、また医療保険分野においても疾病特約や医療保険(単体)を提供してきた。
介護保障分野においても、これまで介護保障保険(単品)の開発や生保の主力商品である(定期付き)終身保険の介護保障付年金への変更取扱などを実施してきた。
さらに、有料老人ホームや契約者向けの介護サービス(電話相談サービスなど)の提供にも努め、最近では関連事業として介護サービス業務を展開する会社も現れている。
これまで以上に自助努力に期待せざるをえない21世紀の高齢社会においては、生命保険業は、基調としては、年金や医療給付をさらにスリム化する一方で民間の年金保険や医療・介護保険への加入を促進する時代の追い風を受けることになる。
だが、高齢社会の国民の老後資金を民間に委ねるということは、国民の選択肢を高める優れた年金商品の開発や年金資金の運用効率を高めコスト削減による経営の生産性向上を厳しく迫るということでもある。
厳しい批判に応え、公的医療保険や介護保険が担いえない分野において経営努力をしていかなければならない。
公的な年金、医療保険、介護保険制度を補完し、多様なニーズに応えた選択肢の提供を行うリスク引受け機関としての役割に加え、前述のように、生命保険会社は生命保険業を通じて蓄積した知識、ノウハウ、経営資源を活用して、物質的な豊かさだけでなく心の豊かきを求める社会の形成に貢献していくことが求められている。
先ず、介護人が高齢者の日常生活を世話すホームヘルプ事業に加え、今後規制緩和によって民間にも開放される予定の介護支援、ショートステイ、デイサービスなどの介護支援業務に多様で質の高いサービスを提供することが求められよう。
また、規制緩和に伴って株式会社でも可能になると予想される医療サービスの提供なども取り組むべき重要な課題といえよう。
さらに、たとえば、豊かな社会生活の基盤たるべき健康増進のためのサービス(一部会社が既に行っているアスレチック・クラブ等)や、地球環境への貢献(これも一部の会社が企業市民として取り組んでいる植樹運動等)なども考えられるが、詳細は第五章で述べる。
保険リスクの引き受けを行う生命保険業を資金フローの面からみれば、資金の供給者(保険契約者)と資金の需要者(企業等)間の仲介機関として捉えることができる(機関投資家として区別されることも多いが資金フローの仲介という事の本質は変わらない)ことは前述のとおりである。
その意味で、生命保険業は保険リスクの引き受け(生活保障)産業であると同時に、銀行・証券・信託などとならび金融サービス業としてのアイデンティティを持つのである。
現代の保険においては、収入保険料の運用を前提に保険料が現価計算されかつ平準保険料方式が採られることから、純粋の死亡保険(定期保険)においても貯蓄的機能を持つが、年金保険を含む生存保険の場合は貯蓄保険料のウェイトが大きいので貯蓄機能の持つ意味が極めて大きい。
そのため、予定利率(保証利率)が市場金利を下回る場合(あるいは保険料の付加率が大きい場合)は、保険形態を採らない預金等の純粋貯蓄(によるリスク保障)よりも機能的に劣ることがある。
予定利率いかんによっては顧客にとって生存リスクを引き受けてもらうことの効用がないということになるのである。
逆に、市場金利よりも高い予定利率であれば、(生存保障を考慮するまでもなく)純粋貯蓄より有利な貯蓄となりうる。
アメリカにおいて1970年代末から80年代初めの超高金利時に死亡保障と貯蓄機能を合わせ持つ終身保険の解約・契約者貸付が急増した(いわゆる生保版ディスインターミディエーション)のは前者の例であり、わが国で低金利時に一時払養老保険や一時払年金保険が他の金融商品の金利との比較で購入される傾向が強いのは後者の例である。
審美歯科 中原区のルーツに迫ります。審美歯科 中原区のお得さが好評です。
審美歯科 中原区はいかがですか?審美歯科 中原区の検索がとっても楽になりました。
まだ知らない審美歯科 中原区の内容がかけ離れている場合、せっかくユーザーを審美歯科 中原区へ誘導しても直帰してしまうことが予想されます。